COLUMN

No.52
法改正後の確認申請 2008/03/05

 今日、「春日井・大留の家」 の確認がおりました。
月曜日に提出して、火曜日には指摘事項が来て、今日の水曜日には 「確認済証」 が交付されました。

  法改正前では、「即日交付」(受付のその場で1~2時間の審査と、その場での訂正)される内容なので、長くなったといえば長くなってますが、ビックリするほどではありませんでした。今回は、法改正後の初の申請業務でした。

 やってみての感想としては、「今までどおり、きちんと図面を描けば特に変わらない」ということ。
改正直後、法律だけ変えてしまって運用指針が示されないなどの国交省の不手際は、「基準法不況」 として建設業界を苦しめていますが (経済活動をしていない役所が不況にしてどうすんだ!と心の中で叫ぶ)、現状での確認申請は、「あるべき姿」 になってきたのではと思います。

 今までは、上記のように、まず、「きちんと間違いのない図面を描く、その上で申請する」 というある意味当たり前のことができていなかった設計者側の怠慢もありました。それでも申請を受付け、審査中での大訂正や全部の図面の差換えを黙認してきた役所や審査機関との馴れ合いが 「姉歯事件」 を許してしまった一面でもあります。

 今までは 「性善説」 の上での信頼関係があってのことですが、それが1人の 「悪人」 によって「性悪説」 へ転換されてしまったのは残念なことです。それでも、今回の法改正によって 「あるべき姿」 に近づいたのは設計業界にとっては良かったのかもしれません。でも、それによって 「基準法不況」 が引き起こされ、直接関係のない施工会社や職人が受注減や倒産というダメージを受けています。

 当たり前のことをきちんとやらないと、自分だけではなく、直接関係のない人たちにも悪影響が出るかもしれない、ということを改めて考えさせられました。

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