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本当の家づくり

 アーキストリンクが考える家づくりは、「お客様のための家」づくりのお手伝いをすること。
建築家のための作品をつくることでもなく、利益のみを追求するのでもなく、純粋にお客様の「家づくり」に精一杯向き合いたいと考えています。それは、設計だけで終わってしまうのではなく、家づくりそのもの「施工」にまで踏み込んで、お客様の理想を実現していくこと。その家づくりの過程すべてに責任を果したい、と考えています。
 設計事務所 + 工務店による設計と施工管理によって、今までにはない、より高品質な「本当の家づくり」を目指します。


建物の出来栄えは設計者によらない?

 通常、建築家や設計事務所との家づくりは「設計・監理」と「施工」は分離して、建築家が「監理」することで手抜き工事や施工ミスを未然に防ぐことができると言われます。お客様にとっては、設計段階から何回も打合せを重ね、お互いに信頼を築き上げてきた建築家が工事中も設計図どおり出来上がるかをチェックしてくれるというのは大きな安心感があるでしょう。
 一方で、住宅はその規模の面からも工程の進捗は皆さんの思っている以上に早く進みます。昨日断熱材を施工していたかと思えば今日はすでに壁のボード貼りがされている、なんてことは珍しいことではなく、通常のことです。毎日のように違う業者が現場に入り、さまざまな業者が同時に仕事をこなしていきます。そうした状況で、1週間に1回、数時間程度現場を見るだけの「監理」では隅々まで注意をいきわたらせることは事実上不可能です。逆の言い方をすれば、「施工に直接関与できる能力と権限」を持たない建築家による建物は多くの場合、「建物の出来」は施工者の技量と良心に委ねられているのです。


設計者は「建築のプロ」じゃない?

 それでは、設計をした建築家に「施工に直接関与できる能力と権限」があればいいのではないか、ということになりますが、それはそれで難しい問題があるのです。まず第一に、自ら「建築のプロ」という設計者のほとんどが、「施工をしたことがない」のです。多くの設計者は大学の建築学科等で建築を体系的には学びますが、設計を目指す人のほとんどが設計事務所へと就職していき、そこで「設計」のスキルを身につけます。しかし、そこでは現場の「監理」については経験しますが、「施工管理」は経験できません。「知識」として現場管理を理解はできますが、体験に基づく「知恵」は身につかないのです。
 第二に、設計者は自ら「コスト管理」ができないのです。設計者は、作成した設計図を基に見積りを徴収し、コストを把握することはできます。しかし、設計者によるコスト調整方法のほとんどが、材料の再選定、面積をはじめとする数量の増減、工種の見直しによるものです。それにはお客様の要望を削るという行為も含まれる場合があります。しかし、建築工事にかかるコストには直接的な材料費や面積による部分よりも、人件費による部分のほうが大きい場合が多いのです。
 より安い材料や面積の減少によるコスト調整の前に、適切な「段取り」による余分な人件費を抑制する方法や、他物件との調整で材料の一括仕入れを行うことによるコストダウンなどの、品質を落とすことなくコストを調整する方法は設計者には不可能なのです。そして、ここでもコストダウンは施工者の技量と良心に委ねられているのです。




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