COLUMN

No.14
住宅設計のスタンス 2004/11/30

 私が「住宅を設計」する場合のスタンスとしては、建築のプロとして、お施主さんの「半歩前」を歩いているのがちょうどいいと思っている。それも、右斜めの半歩前。

「一歩前」ではお施主さんの小さなつぶやきは聞こえないかもしれない。
「並んで」では、ちょっとした障害物があったらお互いに違う方向によけて通るかもしれない。
「半歩前」であれば小さなつぶやきも聞こえるだろうし、障害物があっても手を差し伸べて誘導できるかもしれない。
(ちなみになぜ右斜め前なのか。日本人の多くは右利きで、とっさの時には利き腕でかばったり、つかまったりするだろうから。そして私は左利き。とっさの時には利き腕の左手で引っ張ってあげることができるから、と妙に一人納得している。)

 私は、「住宅の設計」では設計者がでしゃばりすぎるのは好きではない。だって、お施主さんは大金をはたいての人生最大のイベントなんだから、唯一やりたいことができる「自分の城」なんだから、世間が許す範囲で自由にすればいいと思っている。その「やりたい」を実現する方法を見つけたり、漠然としている思いに一つの解を示すのが建築のプロとしての、設計者や施工者、ひいては建築家の役目じゃないかと。

 そして「半歩前」の部分が、プロとしての知識であったり、知恵であったり、経験であったり、スキルであったり、デザインであればいい。

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