COLUMN
No.32
基本的に、ひとはあるモノを手に入れようと考えたとき、少しでも安く手に入れようと考えるだろう。製造メーカーから流通業者、卸業者、小売業者などなど、いろいろな人間が関われば関わっただけマージンが乗っかるので高くなると考えられているが、必ずしもそうではない。
先日も、とある材料を販売元の会社と打合せして、現金での直接仕入れが可能かと聞くと、可能だという。その価格は定価の55%。まあ、そんな程度だろうと思い、直接仕入れを考えていたけれど、うちの付き合いのある建材業者へも卸していると言うので、後日その建材業者へ同じ材料の値段を聞くと、定価の52%だと言う。このあたりが流通の難しいところ、会社と会社との力関係とか協力関係の難しいところ。販売元としては、売り値が高くても、小口・少量のお客さんへの個別対応をする手間を考えると、売値が安くても大口・大量に買ってもらえる、いつもの卸業者さんのほうがいいと考える。
しかし、その逆もあり、個別の少量のお客さんでも大切だと考える販売元は直販にも力をいれ、安く提供してくれるところもある。これはその会社ごとでの考え方の問題で、どちらがいいとか、悪いとかではない。買う側がその値段に納得して、お互い合意の上で売買するだけ。
最近では、ホームセンターの建材や道具の品揃えがものすごい。プロが使う建材や道具がいっぱい。メーカーとの交渉で、大量仕入れすることで値段を下げているのだろうが、正直、工務店の仕入れ値よりも安い場合もある。ホームセンターの材料のほうが安いからと、自分で店まで出向いて、材料を吟味して、無料のトラックを借りて運搬して、下ろして、またトラックを返して、と自分の時間と手間を惜しまなければ、ちょっとしたD・I・Yは工務店に頼むよりも安いし、楽しいはず。だけど、自分でやった仕上がりには文句は言えない。まあ、自分が納得すればそれはそれでよし。時間と手間をかけるのはイヤ、仕上がりもきちんとしたいのなら、値段が高くてもプロに頼めばいい。
結局、モノの値段が安いか高いかは買う側の主観であって、何に納得するかによるのだと思う。
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